フリーメーソンと啓蒙思想はロスチャイルドに深い影響を与えた9 

money_okanemochi.png

スチャイルド財閥の祖、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルド(1744-1812)が生まれた時代には、ヨーロッパで何が起こっていたのか振り返って見たいと思います。

AD313年に、ローマ皇帝コンスタンティヌスがミラノで勅令を出し、キリスト教が公認されてから、ヨーロッパの文明は、昔のギリシア・ローマにあったような自由闊達な文化はなくなり、キリスト教という宗教に支配されていました。

暦、一つをとってみても、人類の始まりはアダムとイヴから始まったとされ、そこを0年とした暦を用いていました。

しかしながら、大航海時代が始まり、世界に出てゆくと、明らかに彼らが習ってきたよりも古い歴史があることに気づきはじめますが、キリスト教拡大のために、

火器をもって植民地支配しようとするキリスト教徒たちは、それを記した現地の書を全て焼き払いました。

しかしながら、一旦疑問を持った人々の行動や考え方は、宗教にとらわれず、正しいものを追い求めるようになり、啓蒙思想なるものが生まれます。

スポンサーリンク

すなわち、宗教から一歩身を引き、理性的・科学技術な発想であります。

日本では、怪しげの代表ともされるフリーメーソンですが、フリーメーソンは啓蒙思想が産み落とした団体で、ほぼイコールですが、ヨーロッパの人たちは単なる科学技術的思想だけでは精神的に満足されず、

怪しげな宗教的なものも同時に求めますので、啓蒙思想+少し怪しげ思想なるものがフリーメーソンであるといってもよいでしょう。

1717年6月24日に、ロンドンにあった4つのロッジが予定通り、居酒屋 「グース・アンド・グリドアイアン」 に集まり、グランドロッジが結成されましたが、近代フリーメーソンは、一般にこの時をもって発足したとされています。

ニュートンが、「自然哲学の数学的論理」 を発表したのは1687年で、ロックが 「国政二論」 を発表したのが1690年と、いずれも近代フリーメーソン、またヨーロッパにおける啓蒙思想が興った17世紀後半であり、これらは18世紀の西欧文化に大きな影響を与えました。

スポンサーリンク

フリーメーソンの標語として紹介される 「自由」 「平等」 「博愛」 という概念は、ロックの 「国政二論」 にも見ることが出来、ロックは自然状態において完全に

「自由」 かつ「平等」 である人間が、 「自然法」 と 「理性」 に基づいて行動し、 「正義」 と 「博愛」 という原理に導かれると説いています。

地中海沿岸の南欧や中欧(イタリア・スペイン・オーストリア、etc)ではカトリックが多く、北に行く(ドイツ・イギリス・スウェーデン、etc)ほどプロテスタントが多くなりますが、

実はカトリックに改宗しないと自分のみならず家族までが虐待されていたので、多くのユダヤ教徒は表面だけキリスト教に改宗するも、こっそりユダヤ教を守っていて、

これを隠れユダヤといいますが、プロテスタントはかたくなにユダヤ教を守るユダヤ教徒たちの隠れ蓑となっていました。

スポンサーリンク

お金は汚いものとし、労働は神から与えられた罰とするカトリックの清貧思想に対して、プロテスタントでは労働やお金を貯めることを良しとしており、ユダヤ教に似ています。

グーテンベルグが活版印刷を発明し、プロテスタントの普及に拍車をかけますが、初期の頃の印刷物をみると、ローマ教皇(カトリック)の顔をロバの顔に書いた漫画とか、

「お前のかーちゃん出ベソ」のようなカトリックの悪口ばかりを書いており、まるで子供のけんかで、ビデオやDVDが普及したときもポルノが牽引したように、所詮メディアとはそのようなものかも知れません。

ローマ帝国でキリスト教が公認されて以来、ユダヤ人は迫害され、職業や住む自由もなくなり、ゲットーと呼ばれるあたかも収容所に住まわされたユダヤ人たちが、開放を求めて活動し始めたのがこの頃で、啓蒙思想・科学技術思想に加えて、ユダヤ人であるロスチャイルドが巨額の富を得た事から、様々な革命が起こるようになります。

スポンサーリンク

ゲットーで貧しい暮らしを強いられ、差別に苦しんだロスチャイルドに、大きな影響を与えたのが、結婚行進曲で有名なフェリックス・メンデルスゾーンの祖父である、モーゼス・メンデルスゾーン(1729-1786)で、モーゼス・メンデルスゾーンは、

ドイツでユダヤ貧困階層に生まれ、就学できなかったので父親が聖書や哲学を幼少の頃教え、後に独学で学び4ケ国語までできるようになった人で、

当時キリスト教徒によって蔑視されていたユダヤ教徒をたちを一市民として解放し、自由思想や科学的な知識を普及させ、人間としての尊厳を持って生きる必要性を説いた立派な人です。

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする