もくじ
「脱・常識」こそ人生を切り開くカギ 3
成功してお金持ちになるには、世間一般で言われている「常識」に背を向けなくてはいけないと言う。常識を取り外せ、人と違った道を歩め、人の後に道なし、みんなが右に行くなら自分は左へ進め・・・・・・表現こそ違え、「脱・常識」を説いている成功者が少なからずいるのである。
たとえば、「お金で幸せを買うことはできない」という大命題。多くの人が、その通りだと思っていることだろう。しかし、著名な経営コンサルタントA氏は、「もっとも過ぎて反論できないが、これから成功を目指す人にとっては障害となる常識」だと述べる。
「お金で幸せは買えない」という常識がきれい事のお題目で、何の役にも立たないと言っているわけではない。後で述べるが、これは真理をついた常識である。ただし、これはすでに功なり名を遂げた成功者のための常識なのである。
成功を収めるとどんな人も気が緩んでくる。 自分のやることがすべて正しいような錯覚に陥り、知らず知らずのうちに傲慢になったり、他人を顧みることを忘れてしまう。その結果、家族を失ったり、信頼していた人間に裏切られたり、
心を許せる者がまわりにいなくなって孤独感にさいなまれたり、最悪の場合はそれまで築き上げてきた成功が一瞬にして吹き飛んでしまうような大きなミスを犯す。 そんな例を私たちも数多く見てきているはずだ。
だからこそ、成功と幸せは別物であると述べ、成功者の身の処し方を戒めているのである。しかし、これから成功を目指そうという人にとって、この常識が大きな足かせとなりかねない。
先に述べたようにお金やお金儲けに対する疑念を持つことは、自分がやろうとしていることにブレーキをかけることになる。お金で幸せを買うことができないと考えている人間が、お金儲けに没頭することができるだろうか。
ビジネスをはじめるには少なからぬ資金が必要だし、老後を豊かに暮らすためにもお金が必要だ。いい家にも住みたいし、クルマも買いたい。そのためにお金持ちになり たいと思っているのに、
「お金で幸せは買えない」とか「お金だけがすべてじゃない」と言われても、素直にうなずくことはできない。それは、成功するために努力するのはバカらしいことじゃないのと言われているに等しいからだ。
多くの成功者が「常識を取り去れ」と言うのはそのためである。常識は往々にして、行動を抑制しようとする。 成功するために行動を加速しなければならない者にとって、それは致命的なハードルになる可能性がある。
そのため、スタートダッシュをかけるときは、”世の常識”などというものを取り外して、やるべきことに全勢力を傾けることが必要なのだ。さらに、多くの成功者は、 人が考えつかないアイデアで、あるいは前例のない分野で勝負をかけることにより、先行者のアドバンテージを持って成功を実現してきた。
彼らにとっては、「前例がない」や「誰もが無理だと言っていること」はブレーキになるどころか、むしろアクセルを踏む理由となる。誰もやっていないからこそ、簡単にナンバーワンシェアが取れると考え、リスクを承知で勝負をかける。
これも世の常識にあえて逆行することで、活路を切り開いたと言えるだろう。株式投資でもビジネスでも何でもそうだが、人と同じことをやっていては利益をあげることはできない。
人と違うことをやってこそ、利をとる道が見えてくる。 「人の役に立つことをしていれば、お金は後からついてくる」なんて常識的なことを考えているようでは、いつまでたってもお金持ちにはなれないのだ。